ひよこインフラてっく!

ひよこインフラエンジニア「ひよこ大佐」による技術ブログ的なもの。インフラ技術や仮想化、Pythonなど。

リモートワークで集中力を保ちつつ快適に作業するために

こんにちは、ひよこ大佐です。

新型コロナ禍の影響でリモートワークをせざるを得ないという方、リモートワークになって通勤時間がなくなって嬉しいという方、もともとリモートワークだから変わらないという方もいらっしゃると思います。もちろんこの情勢下でもリモートワークできないという人もいらっしゃるでしょう。

リモートワークは、オフィスに行かないことで得られるメリットもたくさんありますが、同様にデメリットもあります。好むと好まざるとにかかわらず、しばらくはリモートワークをしつづけなければならない情勢が続き、ストレスが溜まっている方もいるのではないでしょうか。

私は今の会社に転職してから、普段はリモートワーク、週に1〜2回出社するという生活を2年近く続けています。その中で感じたことをいくつかまとめておきたいと思います。

今リモートワークにストレスを感じている方にぜひ読んでいただき、参考になるものがひとつでもあれば幸いです。

オフィスと家でのパフォーマンスを比較しない

リモートワークについて考える前に、まず最初に書いておきます。

オフィスは働くための場所です。ですが多くの人にとって家は働くための場所ではありません。

当たり前のことですがまずこの前提があり、その中で最大の作業効率を発揮する必要があります。家の環境は人によってさまざまです、狭いワンルーム、マンション、戸建、同居人や子供の有無、ペット、近隣環境など、考慮しなければならない環境的な要因が沢山あります。 自分専用の書斎でこもって作業できる人と、子供が走り回るリビングで仕事をする人では、同じレベルの作業効率になるはずがありません。どちらが望ましいという話ではなく、生活のスタイルやステージによって、家の中でできることには制約があり、その制約のなかで最大の作業効率を発揮できるように意識する必要があります。

私の場合はもともとリモートワークすることが多かったため、自分専用の部屋があり、PC専用のデスクとウルトラワイドモニターがあり、自宅でも集中できる環境を作れています。他の方と比較しても恵まれている環境と言えるでしょう。

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ですが、家庭がある人、子供がいる人はそういうわけにはいきません。どうしても作業効率はオフィスで働くときよりも下がってしまうはずです。しかしその作業効率を「オフィスにいたなら出せていたはずのパフォーマンス」と比較する必要はありません。なぜならそのパフォーマンスを自分の家で発揮することはそもそも無理なので、「本当はこんなはずじゃないのに」というストレスを溜めるだけになってしまいます。

働くための前提となる環境が違うのですから、発揮できるパフォーマンスも変動して当たり前です。集中して仕事ができないことに対してストレスを溜めすぎるのではなく、自分の置かれている環境のなかで最大限のパフォーマンスが出せるようにできればよいのではないでしょうか。

家族に「家で働いている」ということを理解し協力してもらい、なるべく静かで集中しやすい環境を整えるなど自分の努力と周囲の協力でやれることはありますが、限界もあります。オフィスと家でのパフォーマンスの違いについて悩みすぎず、「どうやったら今の制約の中でパフォーマンスを最大化できるだろう」と考えるほうが生産的です。

集中できる環境づくりのための投資を惜しまない

効率的なリモートワークのためには、集中できる環境づくりが必要です。そのためには多少の投資が必要な場合があります。

たとえばモニター、マウス、キーボードをより使いやすいものに買い替えたり、デスクやチェアをより長時間の作業でも快適なものにしたり、騒音が気になるようであればノイズキャンセリングヘッドホンなども有効でしょう。こういったものを購入するとお金がかかりますが、必要経費と割り切ったほうがいいです(10万円も支給されますし)。会社によってはそういった環境整備に対して経費精算を認めたり支援金を支給している会社もありますから、自分の会社でそういったサポートがうけられるか確認してみるといいと思います。

仕事とプライベートの「オン・オフ」を切り替える

リモートワークでは、仕事とプライベートの時間を分離することが非常に難しくなります。うまくメリハリがつけられないと勤務時間後もだらだらと会社のメールやSlackを見たりしてしまい、気が休まらずに疲弊してしまいます。ITエンジニアの方は「仕事が趣味みたいなもの」という方も多く、私もそのうちの一人です。しかし、いままで「オフィス」と「家」という環境によるオン・オフの切り替えができていたものが、リモートワークで常に自宅にいることで、環境による切り替えができなくなってしまいます。特に私も含めITエンジニアの人は「過集中」に陥りがちです。特に一人暮らしだったりすると延々と作業に没頭できてしまうので、過集中に陥りやすいかもしれません。全く集中できないよりはよいのですが、寝食を忘れ作業に没頭してしまうと、生活リズムや生活そのものが破綻してしまう場合もあります。

仕事とプライベートにメリハリをつけ、過集中を防止するためには、自分の中で「切り替えのためのスイッチ」を持つことが重要です。

私の場合は、「調光機能のあるライト」を使って切り替えるようにしています。仕事中は「昼白色で明るい照明」に切り替えます。色温度の高い昼白色の照明は集中力が高まり、生産性が向上する *1 と言われています。そのため、仕事中はより集中できる昼白色のデスクライトを活用します。

仕事が終わったら、デスクライトを電球色に切り替え、明るさも最低にします。これにより、仕事後にリラックスできる環境を生み出すことができます。同じようにPCに向かっていても、照明によって受ける影響は大きく異なります。これ以外にも、「仕事終わりは温かいお茶を飲む」とか、「仕事が終わったらすぐにゆっくりとお風呂につかる」など、自分のなかでスイッチをオフにできるやり方を確立させることが重要です。

節度ある生活を心がける

リモートワークだと通勤時間がない分、朝遅く起きてもいいし最悪パジャマ姿でも勤務できます。そのためついつい夜ふかししたりしてしまいがちです。また、運動不足にもなりがちなので、寝付きが悪くなったりします。

睡眠時間の不足は直接翌日のパフォーマンスに響きます。作業に対するモチベーションが下がったり、ネガティブ思考に陥りやすく将来のキャリアや生活に対する不安が増大してしまうような場合もあります。 特にコロナの影響でネガティブなニュースばかりが報道され、自粛ムードで外に出かけることも憚られる現状では、特に不安を抱えやすい状況にあります。そこに睡眠不足が続くと不眠症になってしまったり、最悪のケースでは鬱状態になってしまう可能性もあります。 睡眠時間は絶対に6時間以上確保しましょう。

運動不足が気になるという方は、近所の散歩や家の中でできる運動を定期的にやるのがいいと思います。私はロードバイクをインドアトレーナー(ローラー台)を使って家の中でトレーニングしています。Zwiftなどのアプリを使うと、世界中の人々と一緒に仮想世界をサイクリングすることができるので、室内の運動に最適です。

そういった環境がない方でも、簡単なラジオ体操程度の運動でも続けることで効果があると思います。今はYoutube等にも簡単にできる体操が紹介されていますし、一時期流行した「リングフィットアドベンチャー」などをはじめてみるのもよいかもしれません。適度な運動は、健康な心身を維持するためには必要なものです。めんどくさく感じる日もあると思いますが、無理をしない範囲で体を動かすことを習慣化しましょう。

長々と書きましたが、人によって最適な働き方や環境はさまざまです。ここで挙げた例は私にとって重要と思う事柄で、これ以外にもいろいろなやり方があると思います。「こんなやり方やルーティーンがあるぞ!」という方は、ぜひTwitterで私に教えてください。